多分アイスクリームは溶けきっている。その甘さを思うと喉が乾いたので、罪の無い子供の涙について考えた。多分ドライアイスに意味は無かった。空気中に霧散したその白い塊について思うと目が焼けたので、世界の終わりに虹色に発光する空を想った。そして多分、あなたは私の考えることを馬鹿馬鹿しいと思うだろう。それで結局、私は何も考えていないということになるのだけれど、別にそれはそれで構わない。それは即ち、私もあなたの考えることを馬鹿馬鹿しいと思うからだ。平行線、放置された人間関係、雲の上を行く飛行機。私とあなたは決して交わらず離れもしない。凍結したコミュニケーション、相互理解という幻想、砂漠に迷い込んだ動物の悲鳴。ところで、あなたはこんな関係をどう思う?